きき湯のコンセプトとして「ミネラル」「泥土(でいど)」「炭酸ガス」がキーワードとして挙げられた。これらのキーワードを満たす成分が決定され、色や香りも膨大な試行錯誤の末にほぼ決まろうとしていた。
同時に、当初からくり返し検討されていたのが、形状である。入浴剤の形状とは、たとえば、粉末か、顆粒か、錠剤かといったことである。ブリケットはそのどれとも違う独特の粒の形をしている。きき湯の製品コンセプトの一つは「湧き上がるような発泡」の実現であり、それを実現するためには、ブリケットの形状が最適であると種々の検討から結論が出た。なぜなら実現するには表面積を稼ぐ必要があるからだ。ブリケットは、錠剤よりは粒が小さいため、粒がたくさん集まることで錠剤と同じ重量でも表面積を稼ぐことができるのだ。試験の結果、検討した通りの湧きあがるような勢いのある発泡が実現できた。
それにしても、入浴剤にブリケットを使うとはこれまでになかった発想である。ブリケットは凍結防止剤や肥料などでその形が使われることがあるが、入浴剤としては存在しなかった。しかし、ブリケットは入浴剤のアイデアとしてまったくなかったわけではなく、研究所ではその成形機械や材料なども幅広くストックされていた。それが「ミネラル」「泥土(でいど)」「炭酸ガス」というコンセプトと出会い、きき湯のブリケットが誕生したのである。 |