
温泉科学プロジェクトは温泉と入浴に関する情報を発信しています。
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| 伊豆半島は日本でも特に温泉地の多い場所で、熱海はその中でも古くから知られている観光保養都市だ。熱海の中心部を歩いてから、北東に4キロほどのところにある熱海伊豆山(いずさん)温泉を体験した。 |
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※写真:湯殿から庭を臨む縁側に六角形の露天風呂がある。

一大温泉地帯の入口、
熱海の駅前にある足湯。 |

熱海の街中にある共同浴場の一つ。 |
伊豆半島は日本でも有数の温泉地帯であるが、伊豆という地名の語源は、一説には「湯が出ず(いず)=出る」から来ているという。地名というのは古いものだから、有史以前から伊豆にはたくさん温泉が湧き出ていて、そうした場所が知られていたことに間違いはないだろう。
熱海という地名も、そうなると「熱い海」「あたたかい海」からきていることは簡単に想像ができる。大和時代の頃に、熱湯が海の中から噴き出して、魚介類がたくさん死んだという言い伝えが、やはりあるそうだ。同じ富士火山帯に属する伊豆諸島でも、火山の噴火があるくらいだから、熱海の近海でマグマに熱せられた温泉がたくさん噴き出してもちっとも不思議ではない。
熱海の地形を見ると、3方を山に囲まれて、海岸線の傾斜は急で、ところどころ断崖になっている。こうした地形も、かつてこの地に火山があったことの名残りだろう。今はそれが、熱海を温泉と風光明美の地にしている。

地下深くから温泉水を汲み上げる温泉井も
街中に見ることができる。 |
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熱海の中心部にある「大湯間欠泉」。
現在は人工的な操作で
蒸気が噴き出している。
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熱海から東北方向へ4キロほど海沿いに進むと、伊豆山温泉がある。熱海の中心部のにぎやかさとはおもむきを変えて、静かな風情がある。源泉の数も多く、「日本三大古泉」の一つといわれて、ほら穴から湯がわき出している「走り湯」もこの地にある。
今回は、伊豆山温泉の「桃李境(とうりきょう)」という宿の温泉に浸かってみた。桃李境は、純和風の旅館で、段差のある敷地内に客室が離れのようになって点在している。敷地は相模湾を臨む斜面の上にあり、晴れた日の眺望はすばらしいのだが、訪れた日は、春の小雨に煙っていた。それでも新緑の庭園が雨に濡れているさまは、とても美しい。
落ち着いた雰囲気のロビーでひと休みして、さっそく風呂に入る。泉質は塩化物泉(食塩泉)。無色透明だが、はっきりと味がある。刺激がなく入りやすいため、高齢者でも安心して入浴できそうだ。温まり加減がやさしい感じがある。掲げてある温泉分析表の、浴用による適応症には、リウマチ性疾患、運動器障害、創傷、慢性湿疹および角質症、婦人疾患、その他が記されていて、効用が幅広い。
この地には、伊豆山神社という古い神社がある。古代には走湯権現とも呼ばれたそうで、平安時代からの名社として、源頼朝も挙兵の時から崇敬していたという。温泉の効用やその自然の力に対して、人間が古くから畏敬の念を抱いていたことがよく分かった。 |

伊豆山温泉にある旅館
「桃李境」は優雅な日本建築。 |

「桃李境」のロビーも
モダンな日本建築で高級感がある。 |
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「桃李境」の離れにある家族用の岩風呂。

大浴場の真ん中に
六角形のたっぷりとした浴槽がある。
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熱海から東北方向へ4キロほど海沿いに進むと、伊豆山温泉がある。熱海の中心部のにぎやかさとはおもむきを変えて、静かな風情がある。源泉の数も多く、「日本三大古泉」の一つといわれて、ほら穴から湯がわき出している「走り湯」もこの地にある。
今回は、伊豆山温泉の「桃李境(とうりきょう)」という宿の温泉に浸かってみた。桃李境は、純和風の旅館で、段差のある敷地内に客室が離れのようになって点在している。敷地は相模湾を臨む斜面の上にあり、晴れた日の眺望はすばらしいのだが、訪れた日は、春の小雨に煙っていた。それでも新緑の庭園が雨に濡れているさまは、とても美しい。
落ち着いた雰囲気のロビーでひと休みして、さっそく風呂に入る。泉質は塩化物泉(食塩泉)。無色透明だが、はっきりと味がある。刺激がなく入りやすいため、高齢者でも安心して入浴できそうだ。温まり加減がやさしい感じがある。掲げてある温泉分析表の、浴用による適応症には、リウマチ性疾患、運動器障害、創傷、慢性湿疹および角質症、婦人疾患、その他が記されていて、効用が幅広い。
この地には、伊豆山神社という古い神社がある。古代には走湯権現とも呼ばれたそうで、平安時代からの名社として、源頼朝も挙兵の時から崇敬していたという。温泉の効用やその自然の力に対して、人間が古くから畏敬の念を抱いていたことがよく分かった。
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湯殿から庭を臨む縁側に
やはり六角形の露天風呂がある。 |

ロビーから見下ろした庭園と
客室の屋根が春雨に煙る。 |
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| 日本各地に、とても古く由緒ある温泉が点在するが、熱海伊豆山温泉もその一つだ。鎌倉時代の武将たちは、こうした湯に、どんな気持ちで浸かっていたのだろうか。警護の従者たちに守られながらも、よろいかぶとを脱いで、戦と政の緊張から解き放たれ、かの猛将たちも湯の中ではトロンとしていたのではないだろうか。雨に煙る相模湾を見透かしながら、独りそんな勝手な想像をしてみた。 |
| (取材:岩間靖典) |
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